翻訳者:中川@日本アルトマークさん |
あなたがWindowsTM上でEnhydra開発環境をインストールしたとすると、CygwinツールはC:ドライブ上に全てがインストールされなければいけないという制限の中で多分走らせているでしょう。このFAQはこの制限についてさらに詳細な説明を行い、Cygwinツールを別のドライブに移動する指図を述べるものです。
WindowsにおけるLutris Enhydraのインストール内容には主に4つの断片があります:
Cygnusツール, Enhydraインストール, およびあなたのEnhydraアプリケーションはすべて同じドライブに存在しなければなりません。この制限はCygnusツールのディレクトリツリーのルートパスのマップ方法によって引き起こされます。Cygnusツールは、Cドライブにツールがインストールされているなら/usr/local
をC:\usr\localだと理解します。あなたは//D/[ディレクトリ名]
という表記で他のドライブを参照する事ができますが、ドライブを跨いだ表記はCygnusシェル内からJavaの呼出しを試みた時に失敗してしまいます。一般的な解決法はCygnus, Enhydra, 及びあなたのアプリケーションを一つのドライブ上に置く事です。もしあなたがJDKを別ドライブに置いたなら、configureコマンドを以下の表記で実行します:
configure //D/jdk1.2.2
デフォルトドライブ、つまりシステムドライブ(それはしばしばCドライブになります)に全てをインストールします。システムドライブとはあなたのオペレーティングシステムがインストールされた場所です。例えば、あなたがWindows NTをFドライブにインストールしたとすると、その後あなたはFドライブにはそれ以上の設定を行うことなくインストール作業を全て行えます。もしあなたが全てを非システムドライブに移動したければ、Cygnusツールがファイルシステムのルートだと考える場所を置き換えるためWindowsレジストリを編集します。これをどう行うかについては、以下の説明を見て下さい。
古い方のドライブからCygnusインストール内容を取り除き、新しいドライブにEnhydra用Cygnusツールを再インストールします。あるいはインストール内容をWindowsエクスプローラで(訳注:ドラッグ&ドロップやカット&ペーストで)移動させる事もできます。移動が完了したら、移動先ドライブをX:として以下のディレクトリができているでしょう。
X:/bin X:/enhydra X:/usr X:/tmp
Cygnus bashシェルは一度実行すればWindowsレジストリにそれ自身を登録します。
その前にCygnum bashシェルが実行できなければ、Windowsエクスプローラを使いX:\bin\bash.exe
プログラムを実行させます(Xはドライブ名です)。一旦シェルを抜け、起動します。
bashシェルを起動するバッチファイルを編集します。X:\enhydra\Enhydra.bat
ファイルをメモ帳で開きます。C:への参照を、適当なドライブ名に変更します。Enhydra.bat
ファイルへのショートカットも同様に編集します。あなたのオペレーティングシステム依存のX:\enhydra\EnhydraShell_95_98
またはX:\enhydra\EnhydraShell_NT
のショートカットを右クリックし、Enhydra.bat
ファイルへのパスを正しくドライブ名を反映させ編集します。シェルを起動するバッチファイルへのデスクトップショートカットを先に作っていたのなら、そのプロパティ内でバッチファイルの新しい場所を編集する事になるでしょう。アイコン上で右クリックし、[プロパティ]を選び、[ショートカット]タブの実行可能ファイルへのパスを編集します。このステップは下の図で見られます。
Figure 1: Cygwinショートカットのリンク先を編集
次のステップはWindowsレジストリ内のmountエントリの編集です。注意として、Windows内でレジストリエディタを使うのはチェーンソーでキャビネット造りに挑戦するように、大変に気を付けなければならないという事です。[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選び、下に図示している様にregeditコマンドを入力してレジストリエディタを起動します。
Figure 2: Windowsレジストリエディタの起動
レジストリエディタ内で、まず現在のレジストリ情報をバックアップします。[レジストリ]メニューで、[レジストリ ファイルの書き出し]を選びます。ファイルを保存しておき、何らかの不具合が起こった時には、オリジナルのレジストリ情報のコピーを再び取り込むのです。
設定を保存した後で、[編集]-[検索]を選んで検索ユーティリティを起動し"mounts"を検索します。そのエントリへのパスは一般的にマイ コンピュータ/HKEY_CURRENT_USER/Software/Cygnus Solutions/CYGWIN.DLL setup/b15.0/mounts
といったものになりそうです。
一覧から[native]に"C:"、[unix]に"/"とマッピングされているサブキーを探します。ここでは"04"エントリがデフォルトになっています。[Native]エントリを右クリックし、[編集]を選びます。"C:"から適当なドライブ名に変更します。
レジストリエディタの画面例は下の図にあります。
Figure 3: レジストリエディタ内で固有のエントリを編集する
Cygwinが新しいドライブ位置で動作しているでしょう。注意点は、bashは/tmp
ディレクトリを必要とする事です。全てが動作したら、mountコマンドを実行でき、それはこのように見えているはずです:
Enhydra$ mount Device Directory Type Flags \\.\tape1: /dev/st1 native text!=binary \\.\tape0: /dev/st0 native text!=binary \\.\b: /dev/fd1 native text!=binary \\.\a: /dev/fd0 native text!=binary D: / native text!=binary Enhydra$
Enhydraインストール内容とアプリケーションを新しいドライブに移動させなければなりません。もしあなたが先にCygnusツールと同時にWindowsエクスプローラで移動を済ませていれば、この作業は完了しています。どちらの場合でも、Enhydraインストール内容から適当なJDKの場所を設定するためにconfigureコマンドを再実行する必要があります。