いつ XMLC を使うのか?
XMLC は HTML や XML ドキュメントから テンプレートとなるオブジェクトを
生成するツールである。XMLC は汎用性のあるツールであるが、その基本的な
目的は動的な HTML や XML のコンテンツの開発の手助けとなる事である。
XMLC は ドキュメントの内容を修正するための構造化されたメソッドを提供
するが、それによりドキュメントの内容を標準から外れた形で変更する必要
は無い。コンテンツの開発に XMLC を用いる利点は
- HTML や XML ドキュメントの開発をプログラミングレベルでの修正から
分離できる。ドキュメントの内容は定まった仕様に従う HTML/XML のま
まなので、よく用いられるインタラクティブなデザインツールを用いて
開発する事ができる。HTML デザインツールを用いて開発されたドキュ
メントはプログラマーにとっては修正が非常に難しく、一度手で修正さ
れると今度はデザインツールでの修正が難しくなる。
- ドキュメントの集合が有効なアプリケーションの(見た目や使い勝手を
確認するための)模型のままで居ることが可能である。ページレイアウ
トの変更は大抵はコードを変更せずに行う事ができる。このことはドキ
ュメントのデザイナーとプログラマー並行して作業を続ける事を可能と
する。仮のデータを実際の見た目を表現するためにテーブルにおいてお
くことも可能である。デザイナーはサイトの見た目の改良をプログラマ
ーがコードの開発をしていると同時に続けることができる。
- XMLC は ドキュメントの中の ID で一意に特定されたタグへのアクセス
メソッドを生成する。このことはページの内容の操作を容易にするだけ
でなく、動的に内容を生成するコードに影響を与えるようなページへの
変更をコンパイル時にチェックする事を可能とする。もしコードが依存
しているタグが削除されたり、変更されると、動的なページを生成して
目視で確認する前に、Java コンパイラーによって自動的に検出される。
- HTML/XML ドキュメントへの構文解析は実行時ではなく、コンパイル時
に行われる。 このことは複雑なページに対しては、実行速度の面で顕
著な利点と成ることもある。
- コードでのプログラムの制御の流れはページの内容から分離されたまま
である。コンテンツとデータを一つのファイルにまとめてしまう技術は
理解しがたいコードを生み、オブジェクト指向のプログラミング概念を
用いる利点を損なう結果を生じる。
XMLC によって生成されたページの表示は WWW ブラウザだけに限定された物
ではない。Java アプレットやアプリケーションの中で実行される HTML や
XMLのウェジットの中で表示させる上でも便利である。XMLC をベースにした
プログラムは一般的な HTTP サーバーで公開される普通の静的な HTML/XML
ファイルを生成するのにも用いられる。
XMLC はクライアントで表示させる HTML/XML のページをサーバー側でダイナ
ミックに生成する上で特徴的な利点を持つが、この技術の利用方法をそれだけ
に制限する物はまったく無い。ここで述べた概要の特徴を活用したい、どのよう
な XML を操作するタスクでも XMLCを使う事ができる。構文解析を行う前の
XML ファイルの操作が望まれるようなアプリケーションでも使う事ができる。